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助動詞
講 座
第
古 文
(2)
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■要点のまとめ■⑴ 省略される言葉① 主語 古文では、主語が省略されることがよくあるため、それを適切に補って読むことが大切である。また、主語が明示されないまま、一文の中で動作主が変わっていることもある。現代語訳が書かれている場合は、それを参考にして、だれが何をしたのかをきちんと押 おさえて読むようにする。② 助詞 助詞の﹁が・は・を﹂が省略されることが多い。・﹁竹 たけ取 とりの翁 おきなといふもの︵が︶ありけり﹂⑵ 会話文 話し言葉の終わりは﹁⋮⋮と︵いふ︶﹂などという形になっていることが多いので、引用を表す﹁と﹂に着目して会話文をとらえる。⑶ 係り結びの法則 文中に強意や疑問などの意味を表す﹁係りの助詞﹂があると、文末の形が変化する。係りの助詞と文末の結び方との関係を﹁係り結び﹂という。① ぞ・なむ・や・か⋮受ける言葉︵結び︶は連体形になる。 ・﹁名をば、さぬきのみやつことなむいひける﹂② こそ⋮受ける言葉︵結び︶は已 い然 ぜん形になる。 ・﹁あやしうこそものぐるほしけれ﹂ ⑴ 次の 線部を漢字に書き直しなさい。
① 日がくれる。
② 事態をしゅうしゅうする。
③ 八百屋をいとなむ。
④ あんぴを確 かく認 にんする。 ⑤ 洗 せん濯 たく物 ものをほす。
⑥ 図をかくだいする。 ⑵ 次の各文から助動詞を書き抜 ぬきなさい。① 私がご案内します。② 海で泳ぎたい。③ 弟は心配そうに見つめている。④ 読み終わったら片づけてください。①︵︶ ②︵︶③︵︶ ④︵︶⑶ 次の 線部の﹁れる・られる﹂の意味をあとから選びなさい。① 先生がお話をされる。② 昔のことが思い出される。③ 先生にほめられる。④ 東京でも星が見られる。ア 尊敬 イ 可能ウ 受け身 エ 自発①︵︶ ②︵︶③︵︶ ④︵︶ ★印は、単元内容に特に関連する問題です。
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次の古文と現代語訳を読んで、あとの問いに答えなさい。︹古文︺ 園 そのの別 べつ当 たう入道は、さうなき庖 はう丁 ちやう者 じやなり。ある人のもとにて、いみじき鯉 こひを出 いだしたりければ、皆 みな人 ひと、別当入道の庖丁を見ばやと思へども、たやすくうち出でんもいかがとためらひけるを、別当入道さる人にて、この程百日の鯉をきり侍 はべるを、今日欠き侍るべきにあらず。まげて申し請 うけんとてきられける、いみじくつきづきしく、興ありて人ども思へりけると、或 ある人、北 きた山 やまの太 だい政 じやう入道殿 どのにかたり申されたりければ、﹁かやうの事、己 おのれはよにうるさく覚ゆるなり。﹃きりぬべき人なくは、給 たべ。きらん﹄と言ひたらんは、なほよかりなん。何 なん条 でふ、百日の鯉をきらんぞ﹂とのたまひたりし、をかしく覚えしと人の語り給 たまひける。いとをかし。︵兼 けん好 こう法師﹃徒 つれ然 づれ草 ぐさ﹄︶︹現代語訳︺ 園別当入道は、無類の料理の達人である。ある人のところで、すばらしい鯉を出したので、その座にいた人がみな、別当入道の包丁さばきを見たいものだと思ったが、︵相手が身分のある人なので︶軽々しく口に出すというのもどうかと思ってためらっていたところが、別当入道はよく人の気持ちを察する人であって、このごろ百日の鯉を切る願を立てておりますので、今日一日だけ欠かすわけにはいきません。ぜひ︵私に︶切らせてくださいと言って︵その鯉を︶お切りになったのは、きわめてその場にふさわしく、おもしろいものだと人々が思ったことであると、ある人が、北山太政入道殿にお話し申し上げたところ、﹁このようなことは、私は非常にわずらわしく感じることだ。﹃切るのに適当な人がいなければ︵私に︶ください。切りましょう﹄と言ったとしたら、きっといっそうよいことであろう。どうして、百日の鯉を切っているからなどと言う必要があろうか﹂とおっしゃったことは、おもしろいことだと思われた、と人がお話しになった。︵この話を聞いた自分にも︶たいへんおもしろく思われる。
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①
②
③ 問一 園別当入道が話した会話の部分を古文中から探し、その初めと終わりの三字を書き抜 ぬきなさい。
∼
問二 線①﹁かやうの事﹂とは、どのようなことですか。最も適当なものを次のうちから選び、記号で答えなさい。ア 園別当入道が、百日の間毎日、鯉の料理を続けるという願をかけて、それをきちょうめんに実行していることイ 園別当入道が、鯉の料理をしたくてたまらなかったので、機転をきかした客が、鯉の料理をさせてやったことウ 園別当入道が、一座の人の気持ちを察して、わざとらしい理由をつけて鯉を料理したことエ 園別当入道が、一座の人を驚 おどろかせるために、大きな鯉を持って来て、大げさな態度で鯉を料理したこと
問三 線②﹁のたまひたりし﹂の動作主を次のうちから選び、記号で答えなさい。ア 園別当入道イ 別当入道の包丁さばきを見た人ウ 北山太政入道エ 筆
者
問四 線③﹁きわめてその場にふさわしく﹂とありますが、これは古文ではどの言葉にあたりますか。古文中から書き抜きなさい。 ★★
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次の古文と解説を読んで、あとの問いに答えなさい。︹古文︺ すずめの子を秘蔵して飼ひたるに、呼べば、いづくに行きてもその声にしたがひて来るなり。いづくにゐても我 わが姿を見知りて肩 かたにとまるに、すずめながらもようなじむに、かはゆう覚えしが、夕べねずみに取られたれば、けふは呼べど来ず。誠 まことに、ふびんさに涙 なみだのこぼるるといふ人、もつとものことなり。余も、昔、十のときに、すずめを飼ひ
て
今のやうになじみしに、とびのために取られしより、その後は飼はぬなり
。
︵柳 やなぎ沢 さわ淇 き園 えん﹃ひとりね﹄︶ *1秘蔵して=大切にかわいがって。 *2いづくに=どこに。 *3かはゆう=かわいらしく。 *4夕べ=昨夜。︹解説︺ この文章は、なついていたすずめの子をねずみに取られて、たいそう悲しがっていた人を見て、筆者自身が十歳 さいのとき、やはりなついていたすずめをとびにさらわれたときの経験から大いに同情した話である。子供のころの経験が、はるか時間を隔 へだてて思い起こされ、という、相手の気持ちに同情した言葉となって表れたのである。文人であり、かたわら画家でもあった淇園の繊 せん細 さいな心情と高 こう雅 がな人 ひと柄 がらを偲 しのばせる一節である。
問一 線①﹁呼︵ぶ︶﹂とありますが、だれ︵何︶が、だれ︵何︶を呼ぶのですか。
が、 を。 問二 線②﹁今のやうに﹂を言い換 かえたものとして最も適当なものを次のうちから選び、記号で答えなさい。
1
*1*
2
*3
*4
①
②③
★ ア 今どきの人たちをまねて イ 今になってやっとウ 今も心に残っているように エ 今の話のよう
に 問三 線③﹁その後は飼はぬなり﹂とありますが、なぜ筆者は飼わなくなってしまったのですか。次のにあてはまる言葉を古文中から三字で書き抜 ぬきなさい。
とびに取られたすずめを に思ったから。
問四 にあてはまる言葉として最も適当なものを、古文中から九字で書き抜きなさい。
次の古文と解説を読んで、あとの問いに答えなさい。︹古文︺ あるじの云 いふ、是 これより出 で羽 わの国に大山を隔 へだてて道さだかならざれば、道しるべの人を頼 たのみて越 こゆべきよしを申す。さらばと云ひて人を頼み侍 はべれば、究 くつ竟 きやうの若者反 そり脇 わき指 ざしをよこたへ、樫 かしの杖 つゑを携 たづさへて我々が先に立ちて行く。けふこそ必ず危 あやふき目にも逢 あふべき日なれと、辛 からき思ひをなして後について行く。あるじの云ふにたがはず、高山森々として一鳥声きかず、木の下闇 やみ茂 しげりあひて夜行くがごとし。雲端 はしに土ふる心 ここち地して、篠 しのの中踏 ふみ分け踏み分け、水をわたり岩につまづきて、肌 はだにつめたき汗 あせ
を流して、最 も上 がみの庄 しやうに出 いづ。かの案 あ内 ないせしをのこの云ふやう、此 この道必ず不用の事あり、つつがなう送りまゐらせて仕合はせしたりと、よろこびてわかれぬ。あとに聞きてさへ胸とどろくのみなり。︵松 まつ尾 お芭 ば蕉 しょう﹃奥 おくの細道﹄︶
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*4
*5
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練
習 問
題
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りたるよし申せば、長老仰 ぎやう天 てんして、さてさて、この鳥のむく毛をまくらに入れさふらへば頭風の薬ぢゃと申すほどに、かやうにいたすが、なにとしても手慣れぬことはならぬものぢゃと仰 おほせらるる。だんな聞きて、﹁それはやすいことでござある。これへ下されよ。﹂とて、くるくるとひきむしり、毛をば押 おし寄せて、﹁御まくらに御入れさふらへ。﹂とて、﹁この鳥の身はこなたにいらざるものよ。﹂とて、やがて取りて帰り、賞 しやう翫 くわんす。︵﹃きのふはけふの物語﹄︶ *1長老=和 お尚 しょう。 *2をりふし=ちょうど。 *3かり=雁 かり。ガン。 *4頭風=頭痛。 *5賞翫=おいしく味わって食べること。
問一 線部﹁仰せらるる﹂について、次の⑴・⑵に答えなさい。⑴ 動作主はだれですか。最も適当なものを次のうちから選び、記号で答えなさい。ア 長老 イ 筆者ウ ある人 エ 世間の
人
⑵ ﹁仰せら﹂れた言葉はどこからどこまでですか。初めと終わりの四字を文中から書き抜きなさい。
∼
問二 ﹁長老﹂は﹁ある人﹂にどんな気持ちを持ったと思われますか。最も適当なものを次のうちから選び、記号で答えなさい。ア ﹁ある人﹂に弱みをにぎられ、してやられたことがくやしい。イ ﹁ある人﹂にむく毛をやらなかったことがくやまれる。ウ ﹁ある人﹂に仕事を手伝ってもらってありがたい。エ ﹁ある人﹂と一 いっ緒 しょに仕事ができてうれしい
。
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★ *1究竟の=力強そうな。 *2よこたへ=腰 こしにさして。 *
最越﹁奥の細道﹂中の解難所、出羽え説を記した段である。作者は屈︹︺ っく =*6胸とどろくのみなり。ぞとするばかりであるっ 。=不都合。困ったことの事用不5* ら*4雲端土ふる=雲の端かに砂て。なうよくるっ降が塵 んじさ きの声一つえこい。な 一ずかき声鳥してと々森山高=高山は樹木におおわれていて、鳥3 強 きょうな若者を道案内に立て、無事最上の庄に出たが、通ってきた道は当時は盗 とう賊 ぞくが多かったので、旅人が危険視していた。という言葉には、作者のこの道を行こうとするときの恐 おそれがよく表れている。
問一 線部﹁かの案内せしをのこ﹂とありますが、これと同じ人物を表している言葉を、古文中から五字で書き抜きなさい。
問二 にあてはまる言葉を古文中から十八字で書き抜きなさい。
次の文章を読んで、あとの問いに答えなさい。 ある人、寺へ参りて、﹁長老さま。﹂と言へば、﹁留守ぢゃ。﹂と申す。﹁はるばる参りたるに御 お残り多いこと。﹂とてしばらくやすらひけるに、をりふし竹の子の時分なれば、やぶをのぞきまはれば、長老さまは、みごとなるかりの毛をむしりてござある。そろりとそばへ寄り、お見まひに参 ★
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